クルマの運転と経営が似ていると言ったら誰も同意してくれなかった話
伝わらないかなぁ?
Source: Google maps |
30歳超えた頃に勤めていた会社で、仕事でクルマを運転する機会がよくありました。
安全運転に努めながらも、仕事のことを考えつつ静かに過ごす時間でもあったのですが、
その中でフと思ったのです。
「クルマの運転って経営と似ているよなぁ…」
…友人知人にこの話をしたことがありますが、一度も賛同を得られたことがありません…。
まぁ、ちゃんと説明したこともなかった気がするので仕方ないですが。
どうしてそう思ったのか?
どういうこと?について、ちょっとここで整理してみようと思います
1.運転とは、情報に基づく判断の連続である
クルマの運転中は色々な「判断」をしますよね。- 「そろそろ出口が近いから、出口寄りの車線に移っておこうかな」とか、
- 「でも今そっちの車線は流れが遅いから、もう少し進んでおこう」とか、
- 「なーんかあのクルマ挙動が怪しいなぁ。少し離れておこう」とか、
- 「あのクルマの影から人が出てきそうだなぁ、ちょっとブレーキ踏もう」とか、
- 「おっと、あっちの高速は事故渋滞か。じゃあしばらく一般道走っておこう」とか、
で、それらの判断って
- 「出口が近い」という事実
- 「流れが遅い」という評価
- 「挙動が怪しい」という直感
- 「人が出てきそう」という予測
- 「高速は渋滞」という観測
に基づいているわけですよ。
会社の経営も、似たようなもんじゃないかなぁ、と。
- 「最近はこの商品がよく売れてる(事実)なぁ。もう少し仕入れておこうか」
- 「あの素材が安いけど今はさほど流行らない色だから(評価)、今は買わないでおこう」
- 「どうもあの部署は不自然な行動が目立つなぁ(直感)。ちょっと部長と話しておこう」
- 「この商品、俺の周囲でもよく話聞くよなぁ。ちょっと流行るかもなぁ(予測)」
- 「なんと、現場はそんな風に思っているのか(観測)。もう少し社員と話す時間を取らないとなぁ」
てなとこか。具体的なことを書けないのがコンサル出身者の難点。
2.状況の変化を把握して素早く判断しないと手遅れになる
1で書いた情報も、運転中は時々刻々と変化しますね。道が空いてても事故が起これば渋滞が始まるし、次の交差点は前の交差点と状況がまるで違う。
そういう状況の変化を常に把握し、都度判断を新しくしていかなければいけない。
迷っているうちに高速の入り口を通り過ぎてしまって、戻るのが大変になる、とか。
運転中に突然雹が降ってくることだってある。予想すらしていない事態が起こったときに判断が遅れると、下手をするとイノチにかかわってくることもあるように思います。
3. 運転中は、基本的に孤独
少なくとも今の技術では、運転手はクルマ1台につき必ず1人ですよね。同時に2人で運転することは、少なくとも今は出来ません。
もちろん同乗者がいれば相談はするんだけど、判断して実行するのは最終的に運転手一人が行う必要があります。
同乗者が「渋滞してても結局は高速が速いんじゃない?」と言ったとして、それを信じて高速に乗るか、一般道で行くかは運転手の判断。選んだのは自分なので、結果どうあったとしても運転手の責任。
「俺は一般道で行ったほうがいいと思ってたんだよ!」なんて後から運転手が行ったって「高速乗ったのお前やん」というわけ。
他の誰の責任でもない、すべては経営者の責任。
結論
えと、先に言えよって話ですが、私は会社を経営したことはありません(笑)
ですが、2ケタに届くくらいの人数の経営者さん、あるいは事業責任者さんと間近で仕事をしてきました。私も、社長直属の部門の長として数値責任を負って数年仕事をしていたこともあります。
経営者さんがやっていることを間近で経験した結果、クルマの運転中にそういうことを閃いた。後々になって考えを整理してみると、上記のように考えていた、というわけです。
…どうですかねぇ。この説明でもご納得いただけませんかねぇ…。