越境社内DNSでAkamai化が逆効果になる事象を発見した
まさかこんな影響があるとは思わなかった… サンフランシスコにある私のオフィスから、San Francisco Chronicleという新聞社のWebサイトへのtraceroute結果 ある日のこと、オフィスで仕事をしていて「どうもWebサイトが開くの遅いよな、ウチのオフィス…」とボンヤリ考えていました。 遅いけれども、別に開かないわけじゃない。ちゃんとWebサイトは表示される。でも、画像がちょっとずつ表示されたり(スパっ、と出るのではなく、がっががっ、と出る、と言えば伝わりますでしょうか)、リンクをクリックしてから一瞬、時間にして1.5秒くらいブラウザが考え込んでから次のページのロードが始まったり、といった具合です。 最初は「Wi-Fiが混雑してるんだろうな、どうせ」と思っていましたが、有線LANにしても同じく遅い。これは何かがおかしいぞ、ということで調べてみることにしました。 まずはPingとTracerouteだよね ネットワークエンジニアとしては、PingとTraceroute。最近はPingに応答しないWebサーバーも増えてきているので、インターネット上のHTTPを調べる時はいきなりTracerouteで途中の経路まで調べるのが私の中で常態化しています。 とりあえず遅いと感じたのが、私の地元にある地方紙新聞のSan Francisco Chronicle。さすがに地方紙だから地元にあるだろう、と思ってTracerouteしてみたら…。 その結果が、冒頭にも掲出したコチラ。 私のオフィスからwww.sfchronicle.comにtracerouteした結果(再掲) 異常が出ていること、お分かりでしょうか? 11ホップ目で、なんと日本のkddi.ne.jpを通っていて、その直前と直後で100ミリ秒(=0.1秒)のレイテンシ差が出ています。 そして最終到達点はAkamai。最初はなんでこんなことになるのか分からなかったのですが、この画像をFacebookにシェアしたところ、友人の一人から「AkamaiのDNSが日本のサーバーのIPを返している、ということだ」とのご指摘。 このご指摘でピンと来ました。これ、原因はウチの社内DNSです。 どういうことか、というと… セキュリティ的に詳