2015/12/19

Appleのメールマガジンをアメリカ版と日本版で比較してみた

翻訳コンニャク

Appleさんから12/18に配信された、クリスマスギフトのオススメメールマガジン


日本で生まれてアメリカで仕事をしていると、翻訳する、ということが頻繁に起こります。そして、翻訳というのは単なる「言語の置き換え」ではなく、翻訳元の言葉が持つ文化的背景というか、概念というか、考え方というか、感じ方というか…(まぁ、それを「メッセージ」と呼ぶことにしましょう)を、翻訳先の言語で表現する行為である、ということを最近よく考えます。


私が「マーケティングコミュニケーションが比較的上手な会社」だと思っているAppleさんから、たまたま同じタイミングでアメリカ版と日本版でメッセージが同じなメールマガジン(英語で言うとNewsletterですな)を受信しましたので、その英語と日本語での伝え方の違いを細かく見てみようと思います。


ちなみに、送られたメールマガジンの全体像はこちらです。さてさて、みなさんはどんな風にご覧になりますか?

2015/12/18に配信された、クリスマスギフトをアピールする
Appleのメールマガジン。左がアメリカ版、右が日本版です。

1. 件名


メールマガジンにおける件名の重要性は、ここで改めて語るまでもないでしょう。さて、Appleさんはアメリカの商売のピークシーズン終盤において、どんなふうにギフト提案を表現しているのでしょうか。


英語:Just the right gifts, just in time
日本語:最高のクリスマスギフト。まだ間に合います。

英語は「Just」を2回使って、うまく言葉遊びをしていますね。「ズバリ正解!」「それ欲しかったんだよ!」的なギフトを、「まさに今!」という感じ。ジャスト。

一方で、日本語の方はちょっと平坦ですね。でも、iPhone 3GS以降「iPhoneにはね」という表現を日本語で使ってきたApple Japanさん、なんというか、クールな…落ち着いた…口調は一貫しているように思います。日本語には言葉遊びはないけれど、賢い、でも「クリスマス」「間に合う」というキーメッセージはきちんと入っているように思います。


2. キーラインメッセージ



次に、本文トップにある大きい文字の「キーラインメッセージ」。

英語:Last-minute gifts that seem anything but last minute.
日本語:とっておきのギフトを、今からでも用意できます。

英語は、ここでも言葉遊びをしていますね。「Last-minute」を上手に2回繰り返すことで「まだ間に合うよ!」というメッセージを強調しているように思います。

Last minuteとは「ギリギリ、直前」というような意味です。「I'm sorry for my last minute change - 直前に変えちゃってごめんね!」というような使い方をしますかね。

そして「Anything but - 全くもって~でない」を組み合わせることで「ギリギリのプレゼント、でも、きっとそうは見えないよ」というような意味を表現しているように思います。上手ですね~。


一方日本語は、こちらも平坦な印象です。淡々と、でもまだ間に合うよ、というメッセージを、シンプルに。件名と同じメッセージを繰り返し。


3. リード文


続いてリード文です。上のスクリーンショットの、少し小さい文字の部分です。

英語:The holidays are around the corner, so order now to make sure your Apple gifts will arrive in time.
日本語:クリスマスはすぐそこです。Appleのギフトを今注文すると、クリスマスに間に合うようにお届けします。

ここは少し解説が必要でしょうか。

アメリカでは、最近は「クリスマス」という表現を慎む傾向にあります。おそらく宗教的な背景でクリスマスを祝わない、祝えない人への気遣いなのでしょう。あくまで平等に、単なる休暇シーズンとして表現。でも、もちろん分かる人にはそれがクリスマスギフトだって分かる…という背景があります。

ですが、日本ではそんな気遣いは必要ないのでしょう、ストレートに「クリスマス」と言っていますね。これもシンプルに。

そしてアメリカ日本どちらも「まだ間に合うよ!」という、件名も合わせると3回目の強調。これがこのメールマガジンのキーメッセージだということが既に分かりますね。


4. 本文1: ギフトカード


続いてこのメールマガジンのコア部分、次につなげる本文です。



まだ日本ではApple musicが立ち上がっていないのでしょうか、Apple music gift cardが画像から削除されていますね。それはさておき、メッセージは以下のようになっています。

英語:Give them something they'd give themselves.
日本語:選べる楽しさを贈れます。

英語は、これまた言葉遊び。Them, they, themselvesと、theyの派生語が3回も登場します。むしろそれを除けば、give, something, give しかありません。スゴイですね…。

一方、こちらも日本語はいたってシンプル。ギフトカードを贈るというのは、要するにカタログギフトのようなもの。贈られた金額の範疇で、好きなものを買える。その体験を贈りませんか?というメッセージですね。



5. 本文2: Apple Store app


最後に、本文後半のApple Store app、つまりiPhone/iPadで使うApple謹製ショッピングアプリの紹介部分です。



こちらは、小さい文字の部分をピックアップしてみます。

英語:With the Apple Store app, it's easy to shop, compare, and read reviews. So you can check everyone off your list and check out quickly. 
日本語:製品を買う、比較する、レビューを読む。Apple Store appを使えば、そのすべてが簡単です。だから、あらゆる人へのプレゼンをすばやく選んで購入できます。

英語は、またしても言葉遊び。checkを2回使っていますね。
プレゼントを贈る人リスト(日本で言うと年賀状送り先リストのような感覚でしょうか)に完了チェックすることができ、チェックアウト(つまりお会計)も素早くできる、と。リストのチェック、チェックアウト、同じcheckを違う意味でうまく使っています。

一方日本語は、こちらはほぼ英語の直訳。少しヒネリがないようにも思いますが淡々と書いていますね。


結論



以上のように細かく見ていった結果、以下のようなことが言えるのではないかな、と思います。

アメリカでのAppleのコミュニケーションは、言葉遊びを交えてキーメッセージを伝えている。日本的な感覚で言うなら「クールな大喜利」といった感触でしょうか。
日本でのAppleのコミュニケーションは、ひたすらシンプルに。シンプルに出来ないところは「シンプルに直訳」。

日本の大喜利もそうですが、「うまい!」と言わせるにはそこそこ知性も必要です。様々な言葉を様々に組み合わせ、思いもよらないつながりを見せることで「座布団一枚!」になる。
アメリカにおけるAppleのコミュニケーションには、そういう知性を感じます。


日本のAppleについては、やはり「シンプル」に尽きます。
無駄を削ぎ落したシンプルさは、Apple製品のひとつの特徴でもあります。初代Apple TVのリモコンがその代表例でしょう。
そのブランド要素をコミュニケーションの中に織り込んで、おそらくアメリカ主導で決まっているであろうコミュニケーションを日本向けにローカライズしているように見受けられます。


伝えているメッセージは単一。プレゼンテーションは、ブランドコンセプトから外れない範囲でローカライズ。

こうした手法は、参考になる企業も多いのではないでしょうかね、というお話でした。


2015/12/12

スマホカーナビの二大巨頭、WazeとGoogle mapsを比較する

どちらも便利ではあるのですが

二大カーナビアプリ、左がGoogle mapsで右がWaze

クルマを運転する機会が増え、そもそもカーナビ未搭載な中古車を買ったのでずっとスマホでカーナビをしておりまして。

日本にいたときから「ナビはGoogle maps最強」と思っていたのでこちらでも変わらず使っていたのですが、AutomaticとIFTTTで遊ぶことを考え始めた頃からWazeも併用しております。

2ケ月ほど使い込んだ結果、双方の長所・短所が見えてきましたので現時点の比較をまとめてみたいと思います。

※ちなみに、Wazeはイスラエル発祥のスタートアップですが2013年にGoogleに買収されています。買収から2年弱経過していますが、統合はあまり進んでいないようで…(そもそも統合する意図もあまりないのかもしれません)。現段階では、Google maps上にWazeの事故レポートや要注意情報を表示する、という緩い連携のみとなっています。


そもそもWazeって何よ?


Wazeが交差点の監視カメラを通知してくれた瞬間

もしかしたら日本ではあまり馴染みがないかもしれないので、ちょっとだけ紹介。

端的に言えば「ゲーム感覚でソーシャルに地図とリアルタイム交通情報を作り上げるアプリ」とでも言いましょうか。「Wikipedia的なカーナビ」とでも言いましょうか。


  • 地図データは基本的にユーザーからの投稿に基づく(ただし誰でも編集できるわけではない)
  • このアプリを起動しながら走ると、走行情報が自動的にインターネットに送られてリアルタイム交通情報を形成する
  • 例えば「警察がいるぞ!」とか「路肩にクルマが止まってるから気を付けて!」とか「事故!」みたいな情報を運転中にカンタンに(音声だけでも)ポストできる
  • ガソリンスタンドが近くにある場合、ガソリン価格をポストできる
  • それをWazeユーザーみんなで見られる


といったような機能があります。もちろん他にも色々ありますが、ここでは割愛しますね。

Wazeスコアのカンタンな説明。自分のいる州の上位10%のポイントに入るとアイコンがWarriorになる、とか、5%でKnightになるとか、そんなの。
ちなみにFacebookの友達リストを元に、友達と自分のポイントを比較して楽しむこともできます。



2013年には博報堂DYメディアパートナーズが業務提携しBtoB向けにサービスを検討、というニュースもあったようですがその後は特に報道もないですね。日本の皆さん、もし機会があればWazeの日本地図がどうなっているか、ぜひ教えてください。



Google maps vs Waze 勝敗やいかに!


さて、実際に使用してみて、それぞれが相手に対して優れている点は以下となります。


Google mapsいいね!その1: いるべき車線が分かる


全部で4車線あるうち、左2車線のどちらかに居てね、という表示


これ、かなり大きいポイントだと思います。特に見知らぬ土地を運転しているときには効果絶大。いったいどうやってこのデータ集めているんだろうと思うくらい正確です。

アメリカの場合は、よほどの大都市(ニューヨークのマンハッタンやロサンゼルスダウンタウンとか)でない限り高速道路の出入り口は右側にありますが、それでも出た後の車線は複雑で、全車線左折は出来るけど直進は右側だけ、といったこともあります。
また高速道路は片側4車線なんてザラで、多いところでは7車線(!)とかあったりします。どのくらいのタイミングでどの車線に居ればいいかが分かるのは非常に便利です。音声案内でも「左から2番目の車線にいてね」と教えてくれます。ホント凄い。

残念ながらこの点はWazeは対応していません。まぁ、ユーザーから走行中に車線の情報を集めることは相当難しいと思うので無理もないのでしょう。


Google mapsいいね!その2:北固定表示、進行方向表示、3D表示をカンタンに切り替え


ここは好みが分かれるところかとも思います。ちなみに私は北固定表示が好きで、そうでないと逆に道に迷うことも多いのですが最近は3D表示の情報量の多さも気に入っています。

あとスマホナビの弱点でもあるのですが、地下やトンネルに入ってGPSをロストすると結構致命的な状態になります。このとき、北固定であれば何となく自分の向いている方向から道を推測できるのです。


知らない土地を運転するときは北固定、慣れた道は3D表示、と使い分けができ、かつナビ画面上の方位磁針をタップするだけ。とってもカンタンです。

Wazeは、この設定変更をするためにはナビ画面から ナビボタン>設定ボタン>Advancedを選ぶ>Lock North-up modeをOff という4ステップが必要となり、ちょっと面倒です。



Google mapsいいね!その3:寄り道がカンタン(ただしAndroid限定)


これ最近知ったのですが、実はGoogle maps、運転中に「やべ、ガソリンないや」とか「目的地は変えたくないんだけどちょっとお昼ごはん食べたい」といった不意の要求に柔軟に対応してくれます。

ナビ中の寄り道機能。なぜAndroid限定なんでしょうね?

ナビ中に、右上の緑部分と地図部分にまたがるムシメガネアイコンをタップすると、この通り。ガソリンスタンドやレストラン、スーパーマーケット等を選んで、経路途中にある拠点を表示してくれます。
もちろん音声ガイド対応。これはとっても便利です。

この機能はWazeにはまだないようです。




Wazeいいね!その1:豊富な情報量


Wazeを使っていて一番便利なのは、やはり走行中に通知される豊富な情報量。以下のような情報は本当に助かります。


  • ここの渋滞、時速12マイルだよ
  • ここに警察いるよ
  • 路肩に止まっているクルマあるよ
  • 道路に轢かれてしまった動物がいるよ(残念なことに、アメリカではけっこうあるんです。リス、鳥、タヌキ、シカ(!)など…)
  • この交差点、カメラついてるよ


そしてこれらがユーザーからカンタンに投稿でき、かつ投稿するとポイントが大きく貯まるため、朝の通勤時間などは走る予定の道のことをつぶさに理解できてしまいます。なんて素晴らしい。


Wazeいいね!その2:地図がかなり正確


これは正直意外でした。ユーザーが投稿するベースの地図なので信頼性大丈夫?という気が最初していたのですが、特に私が住むような都市部はかなり正確です。
(そもそもGoogle mapsがどのように道路情報を集めているのか存じませんが…ストリートビューカーで撮った写真、あるいは衛星写真などから解析しているのでしょうかね?)

それもそのはず、地図の間違いを指摘すると、かなり大きなポイントをゲットでき、あっという間にランクを上げることが出来るのです。

実は最近、私が働いている場所のすぐ近くで道路規制の変更があり、一般車が入れなくなった区間があります。
いつも通る場所なのでそれをWazeにレポートしたところ、2日程度で地図が更新されナビゲーションでその道を案内することがなくなりました。そのレポートにより私のポイントは、日常運転して得られるポイントの数百倍をゲット。

こうしたゲーミフィケーション要素(ゲームのように楽しませること)をうまく使っているのがポイントなのでしょうね。

Google mapsは、交通情報こそリアルタイムなのですが規制情報や地図の間違い(というより変更)の反映はさすがにリアルタイムではないようです。


Wazeいいね!その3:慣れてくるとめっちゃ気が利く


これはWazeがカーナビ用途に特化しているからこそ可能なのでしょう。
日常よく「自宅へのナビを起動する地点」でWazeを起動すると「今から家に帰るの?」と提案してくれるのです。

職場からの帰宅時にWazeを起動した瞬間

こちらのスクリーンショットは、私が仕事を終えて帰宅するべくクルマに乗り込みWazeを立ち上げた直後。
想定所要時間、距離、経路上のレポート(真ん中やや先に警察いるよ、がレポートされています)、さらに「Go 20」と表示されているとおり、このまま20秒放置すると自動的にナビ開始です。なんて気の利くヤツ!

Google mapsは汎用地図アプリにナビ機能がついているわけで、さすがにここまで気が利いているわけではありません。
もちろん、Android全体をとらえればこうしたこともAIやセンシングで可能になるのかもしれませんが、いちアプリケーションにそこまで期待するのは難しいようですね。



結論


と、いうことで、それぞれについて3つほど「すごい!」という点を挙げてみました。
ちなみに私は


  • 慣れ親しんだ道はWazeで楽しみながら運転
  • 見知らぬ土地はGoogle maps北固定で車線情報を頼りに運転


という使い分けをしております。どちらが合うかは人や好みにもよると思いますので、特性をつかんでみるまで併用して絞り込むことをオススメしますよー、という話でした。



2015/11/25

スタバアプリ後日談 - 要は使い分けかな

コーヒーだけなら…


平日朝のスターバックスコーヒー @Powell st BART station

先日、こちらのポストでレポートしたスターバックスのモバイル注文アプリ。その後もヘビーに使わせていただいているのですが、ちょっと様子が変わってきたので後日談としてまとめてみたいと思います。


あれ、意外と待ってるよ?


スタバアプリのアピール NO TIME? NO LINE.


NO TIME, NO LINE というキャッチコピーで大々的に宣伝していたこのスタバモバイルアプリ、確かに列にはならないんですが、どうもピックアップカウンターが結構な混雑です。

朝のピックアップカウンター。10人くらいが受け取りを待っています。



一方、こちらが同時刻の注文カウンター。

上記と同時刻の注文待ちの列。5人くらいしかいません。
ピックアップカウンターのところでよく見ていると、だいたい半数よりちょっと多いくらいがモバイルオーダー。カップにペンで手書きの名前がある人は店頭オーダーなのですぐ分かります。

新しいアプリが普及してとても良いことなのだと思いますが、結局待ってません?列になってないだけで。NO LINEにはなったけどさ。

またピックアップカウンターのバリスタさんは飲み物づくりをしていて大忙しのため、私が店舗に到着する前にコーヒーの用意が出来ていたとしても、話しかけるタイミングを見計らわなくてはなりません。
どなたかの飲み物を提供した直後に

「Excuse me! Is my grande coffee ready?」

と割り込まなければならないので、ちょっと申し訳ない気持ちになります。
まぁ、割り込みがうまくいけば、たいてい準備できてるのでサクッともらえはするのですが。

コーヒー派は並んだ方が早いかも


私はスタバで買うときは8割方グランデのミディアムロースト。ご存知の通りスタバのコーヒーは短時間ながら作り置きなので、注文後にカップに名前を書くこともなく、キャッシャーの方が直接ディスペンサーからコーヒーを入れてくれます。
なので、会計後の待ちがほとんどありません。

そして、注文待ちの人数の方が明らかに少なくなっています。

この状況なら、コーヒーだけの注文ならばモバイルでやるより店頭でやっちゃった方が早いかも。すぐ受け取れるし。


余計なお世話とは知りつつも気になったこと


そしてバリスタさんたちのオペレーションを見ていて、気になること。

1. ピックアップカウンターのレシート要らなくね?

写真撮り忘れてしまったのですが、実は受付用シールプリンターのほかに、ピックアップカウンターに名前と注文が印字される普通のレシートプリンターがあります。
…でも、使ってるバリスタさんを見たことありません。

おそらく企画者としては、飲み物や食べ物などをセットで注文した際に内容を確認するためなのだと思いますが、ほとんどのお店でレシートプリンターに残りっぱなし。ひたすら印刷されたレシートがプリンターの上に溜まっていて、時折バリスタさんがまとめて捨てています。
たぶん、あれ要らない。むしろシールの方に総アイテム数を表示すればそれでいいと思います。


2. 準備完了通知はあった方がいいかもね

ピックアップカウンターで待っているとき、結局私の飲み物が用意できているのかできていないのか、良く分かりません。
店舗に到着した後に出来上がった場合はバリスタさんが名前を呼んでくれる(こともある)のでまだ気が付けるけど、到着前に出来上がっちゃった場合はこちらから声をかけないと分からない。そして声をかけづらい。

それなら、お客さんに向けてモニターを出して

 J.ARAI GRANDE COFFEE ...... READY

みたいな表示をしてくれるといいと思うのですけれど、どうでしょうか。
飲み物作り終わった後にオーダーごとのステータス変えるオペレーションが面倒、そんな機材入れるカネがない、等々、理解はできるのですが。
モニターはなくとも、注文したスマホに通知するだけでもいいよね。


3. お渡し前にスリーブはつけない方がいいよ


よくあるのが、私が店舗に到着する前にコーヒーが用意できていると、スリーブがついている。

そして、そのスリーブがシールを隠していて、私の名前がパッと見えない。

これはたまたまフラペチーノですが、熱い飲み物にはスリーブ必須よね。でもシール隠れるよね。


バリスタさん、私が声をかけるとスリーブをズラしてシールを確認して渡してくれます。スリーブつけるくらい自分でやるから(実際、ピックアップカウンターには客が自由に取れる位置にスリーブがある)、つけない方が見つけやすいよー。


結論


と、いうことで、最近はモバイルオーダーが増えた故に注文待ちの列が短くなり、コーヒーだけの人は並んだ方が早くなっている…ということが分かりました。

便利になるとそちらに人が集まり、前の方がよくなる。振り子のように揺れ動く、何事もそんなものかな、と思う次第です。

私もコーヒーのみの注文の場合は普通に注文し、フラペチーノを注文するときはアプリで頼んでおく…という風に使い分けてみようと思います、というお話でした。


2015/11/21

クルマは意外と賢かった、という話 Vol.3 - つなげた編

まだ、いろいろ道半ばだけれど


さて、クルマ周りのHack第3回。いよいよ私のクルマのデータを元に、いろいろつなげて便利にしてみようと思います。

「クルマは意外と賢かった」一連のシリーズはこちらからご確認ください。



やりたいこと


私のやりたいこと。
「もしガソリンが減ってきたら」「近くの安いガソリンスタンドにナビする」


クルマを運転していて、目的地に着く、というナビゲーションの次に必要になるのが「ガソリン補給をいつ、どこでやるか」ではないでしょうかね。

私はコンソールパネル表示でガソリンが残り1/4を切ったくらいで補給を考えます。生活圏内にはガソリンスタンドが4~5か所あり、どのタイミングでどこに行くかをよく迷うわけです。

結局は自宅近くのガソリンスタンドが一番手軽だし24時間やってるし入りやすいしでそこにすることが多いのですが、もし通勤途中に立ち寄れるスタンドがもっと安かったら?明日の出勤前にそこに寄るだけのガソリンは残っているわけだし、そっちの方が安く済むかもしれません。

この悩みを、Automaticとスマホを使って解決してみようと思っています。

なお、結果を先に行ってしまうと、この解決策はまだ完全には実現できていません。もしサクッと解決策だけ欲しい方は、このポストでは得られませんので悪しからず…。



とりあえず、できそうだが…?


色々と情報を調べた結果、残念ながらカンタンではないのですが、以下のような連携を取ることで何とか出来そうなことが分かりました。

  • A. Automaticアダプターから、ガソリン消費量を入手する
  • B. エンジンOffのタイミングで、AutomaticからIFTTTにガソリン消費量を投げる
  • C. Numerousに、ガソリン消費量を溜めていく
  • D. Numerousのガソリン総消費量が 11.925 を超えたらIFTTTにアラートする
    • 注:私のクルマのガソリンタンク容量が15.9ガロンでして、その75%が11.925ガロンです
  • E. アラートのタイミングでPushbulletにWazeを起動し近隣のガソリンスタンドを検索するURIを投げる
  • F. Pushbulletの通知からWazeをワンタップで起動し、ガソリンスタンドを価格の安い順に表示する



…えーと、すでにこの時点でだいぶ負けてる気がしますが…


全然カンタンじゃないですね。スミマセン。でも、今のところこれしかやり方が見つかっていないんです。


構成要素の解説


さて、この仕組みの構成要素をカンタンにご説明します。


1. Automatic

こちらは本連載のVol.1にて解説していますのでそちらをご参照ください。


2. IFTTT

イフト、と読みます。様々なWebサービス(GmailやGoogle docs、Yahoo Weatherなど)やスマートフォンアプリが対応していて、「もし○○があったら□□する」という、サービス・アプリ間の連携を行うツールです。
日本語ではこのあたりが詳しく解説してくれています。今回のサービス連携のキモです。


3. Numerous

いろーんな数字を集めて表示するだけのアプリ。なんでこんなのがあるんだろう、と思っちゃいますが、アメリカ人そういうの好きみたいです。
よく企業のWebサイトとかでも「75% - 弊社の社員のうち、ハンバーガーには必ずチーズを乗せる人の率」とか、そういう何でもない数字を見かけます。

もう少し実用的な使い方は、例えば株を持っているなら銘柄ごとの株価を表示するとか、Webマスターさんなら自社サイトの今日の訪問者数とか、ドル円の為替を表示するとか、そういう色々な数字を一か所にまとめてパッとみられる、ということでしょうかね。


4. Pushbullet

パソコン、スマホ等々に届く「通知」を一元化するツールです。日本語の解説はこちらとか。

Windows、Mac、iPhone/iPad, Androidなど主要OSはだいたい対応していて、例えばiPhoneにテキストメッセージが届いた通知をWindowsパソコンに通知するとか、社用パソコンにしかないカレンダーデータの10分前通知をスマホで受け取るとか、そういうことが出来ます。

また、パソコンからURLやファイルをスマホに送ったりもできます。ディナーのレストランのメニューをパソコンで調べてスマホに送る、なんてことも可能。これ単体でも結構便利です。


5. Waze

みんなで作る地図&カーナビ用スマホアプリです。
メンバー登録すると自分で道路やランドマークを地図に追加でき、間違えの修正、道路の変更などをみんなで行って地図を作っていきます。

また運転中の情報、例えば渋滞や道路工事、警察による検問、さらには交差点の監視カメラ(アメリカはけっこう多い)の情報なんかも通知してくれます。

Waze自身はURI APIに対応していて、例えば waze://?q=ramen というURIをWazeがインストールされたスマホでたたくと、Wazeが起動して近所のラーメン屋を検索してくれます。


仕組みの解説


次に、仕組みの解説です。いやー、苦労したの何の…。

1. Automatic

いきなりここでツマヅイタんですが、実はAutomatic、ガソリン残量は把握している(アプリで残量を見られる)ものの、その残量をIFTTT経由で外部に送信できないんです。

そもそもAutomaticがIFTTTのトリガーを引けるのは

  • エンジンOn / Ignition turned on
  • エンジンOff / Ignition turned off
  • トリップ終了 / New trip completed
    • 注:エンジンoffと似ていますが、こちらは当該運転の燃費や消費ガソリン量などを計算した後になるので、そうした情報を取れます。
  • あるエリア内でエンジンOn / Ignition turned on in area
  • あるエリア内でエンジンOff / Ignition turned off in area
  • エンジンアラートランプOn / Check engine light turned on
  • エンジンアラートランプOff / Check engine light turned off
  • (Ford社のクルマ限定) Push to talkボタン押下 / Button pushed

のみ。つまり、運転中にIFTTTをトリガー出来ないんです。

利用者コミュニティを覗いてみると、どうもそれをするにはアプリの構造をイチから作り直さないといけないようで…対応予定はあるものの時期は未定だそうです。

まぁ、あまり頻繁にトリガーチェックするとクルマやスマートフォンのバッテリーに悪影響あるでしょうから仕方ないのかもしれませんが。

さらに、IFTTTに送れるガソリン関連情報は「トリップ終了」時の「当該運転で消費したガソリン量」のみ。なんと使いづらい…。

しかし、そこで挫けてしまってはHackではない!ということで、Numerousの出番です。


2. Numerous

トリップごとのガソリン消費量しか取れないのなら、それを蓄積していってガソリンタンク総容量の75%に達したことを検知すればいいんじゃね? ということで、やってみました。
実はまだAutomaticを買ってからそこまでクルマを運転していないのでトリガーまでは出来ていないんですが、少なくとも消費量の蓄積は出来ています。いいねー。

Numerousの画面。左下が消費ガソリン量の蓄積です。
ちなみに右下はラベルが間違っていてDailyじゃなくてWeeklyです。

そして別のIFTTTレシピで「消費ガソリン量の蓄積が11.975 (15.9ガロンの75%)を超えたらPushbulletに通知、というものを定義します。


3. Pushbullet

IFTTT経由でスマホやPCに何かを送りたいならこれが便利。ガソリン消費量が75%を超えたら、以下のようなURLをPushbulletで送ります。

  http://waze.to/?q=gas%20station

このURLをWazeがインストールされたスマートフォンで叩くと、Wazeが起動し「Gas station」というキーワードで地図検索が走り、ガソリンスタンドをリストアップしてくれます。

ただしこれには難点があって、「現在地」を理解してくれません…。どういうわけかオクラホマのガソリンスタンドとか出てきちゃう。俺カリフォルニアに居るっつーの。

おそらく

  http://waze.to/?q=gas%20station&ll=<現在地の緯度経度>

というURLにしてあげればうまく動くと思うのですが(手動でURL作るとうまくいく)、残念ながらIFTTTをトリガーする際に同時に複数の値を引っ張ってこられない。


はい手詰まりー。


…orz

結論


と、いうことで、今現在私が夢見ていた「スマートカーをプログラミングなしで作り出す」という目的は、現段階では達成できないことが分かりました。残念ですが、まぁ仕方ない。

しかしながら、一文字たりともプログラミングせずにここまで出来ることが分かっただけでも収穫です。

IFTTTがもう少し色々なコンテクストを取得できるようになり、複数のトリガーを組み合わせて(例えば「Automaticからこの情報が届き、かつ現在地がこのあたりであれば、これをこうする」のようなレシピ、つまり and/or 条件を交えたもの)作れるようになるとさらに発展性がありそうですね。

期待して待ちたいと思います。


なお別件で、Automatic開発チームには「リアルタイムじゃなくていいから15分に1回とかガソリン残量でIFTTTをキックさせてくれ」という要望を出しており、「要望リストに入れておくよ!」というお返事も頂きました。こちらも期待して待ちたいと思います。



Icons made by OCHA from www.flaticon.com is licensed by CC BY 3.0
このポストに使っているピクトグラムは、flaticon.comから入手しました。感謝感謝。

2015/11/13

クルマは意外と賢かった、という話 Vol.2 - セットアップ編

まだまだカンタンぽん、とは行きませんな


クルマに付けて、スマホとつなぐ。カンタンなようで、そこそこ手間はかかります

さて、Vol.1にて先に使ってみた感想と可能性についてまとめたAutomatic。今回はセットアップの流れとつまづいた点についてここに記録しておきます。

「クルマは意外と賢かった」一連のシリーズはこちらからご確認ください。



まずはアプリをダウンロード


さっそくアダプタをクルマに取り付けたいところですが、はやる気持ちを抑えつつマニュアル読む(新井はわりとちゃんとマニュアル読む人です)。とりあえずアプリをダウンロードし、あとはその指示に従え、とな。

Google Play Storeにて「Automatic」で検索すると一発で出てきます。こんな一般的な用語を名前にしちゃってるのにTopに出てくるのは凄いですな…。あ、もちろんiOS版もあります。っていうかiOS版の方が機能リリースが早いらしい。ぐぬぬ。


いよいよ設定


それはさておき、ひょいっとインストールしてさっそく起動。

AutomaticのAndroidアプリ起動直後。
「さてはじめましょう」的な画面に、用意すべきものとして以下3つ。

  1. クルマのカギ - エンジンをONにしたりOFFにしたりするよ、と。
  2. インターネットアクセス - スマートフォンがちゃんとインターネットにつながってるか確認してね、と。
  3. Automaticアダプター - 持ってなければここから注文してね!と。
…クルマは要らないのかえ?という冗談はさておき、指示に従って進めます。

Bluetooth使うよ。
次の画面でBluetoothに関する説明。私は普段はBluetoothをOffにしているのですが、この画面で「Car is set」をタップしたところで自動的にOnになりました。まぁ、BLE(Bluetooth Low Energy)対応とのことなのでバッテリ消費は小さいのでしょう(実感としては、若干減りが早いかなぁ、とは思いますが。追加の電波出してるんで当たり前っちゃ当たり前)。


セキュリティPINの入力。アダプタに記載があります。

続いてセキュリティPINの入力。アダプタ上に6桁の英数字が印字されていて、これを打ち込まないとペアリングされません。位置情報をつかさどる以上、この程度のセキュリティは必要でしょうね。無線通信なだけに、駐車場でクルマをロックしているにも関わらず情報を盗まれたりしたら大変です。

さていよいよアダプタをクルマに接続しましょう。

次にアダプタをクルマに接続。しっかりと挿し込んで次に行ってね、と。写真もあって親切です。さらに親切なのが懐中電灯ボタン。これを押すと、スマートフォンカメラのフラッシュが点灯し明るくしてくれます。確かにクルマの中は日中でも暗くなりがち。私も夜で、しかも屋内ガレージだったのでこれには助けられました。


Automaticの製品同梱説明書によれば、だいたいはハンドルの下に床を向いていることが多いとのこと。私も探してみて見つからなければクルマのマニュアルを見ようと思いましたが、あっさり見つかりました。
ハンドル左下あたりに、床を向いた形でポートが露出していました。カバー等も特にありません。
私のMazda 5(日本名プレマシー)2012左ハンドル車は、ハンドル左下、ドアを開けてすぐのところにありました。しっかり奥まで挿し込んだ感触を得て、いざ次へ。

通信中、通信中…

そして待つこと5分ほど…いつまでたっても進まない!

ここが最初のツマヅキでした。上記の画面のまま一向に進む気配がありません。右下のボタン部分はクルクル回っていてフリーズしたわけではなさそうですが…。

ここはガレージ、PCもありません。ネットで情報を調べようにも手にしているスマートフォンは通信中、ブラウザを起動して初期設定に支障が出ても困ります。さてはて。

このあたりは完全にハックです。同じことを他の状況で実施しても改善するとは限りませんし、最悪の場合アダプタの内部データが破損してしまうリスクもありますのでくれぐれも自己責任でどうぞ。


先ほどの画面で「しっかり挿し込んでね」と書いてあったのを思い出し、挿し込み状況を確認。一応奥まで行っているようだが、もしかしたら甘いのかな?と思い、いったん抜いて再度挿し込み。普通、Bluetoothの通信相手が電源を失うと接続手順は最初からやり直すべきだろう、と思い、アプリの「Go back」をタップしてもう一度やりなおし。そして待つことさらに5分…。

ファームウェアアップデート開始!

つながりました!ピコピコッ、と往時のゲームウォッチを思わせる(懐かしい…年がバレますな)音がアダプターから鳴り、アプリの画面が先に進みます。インターネット越しにファームウェアをダウンロードしている模様。さらに待つこと5分…

最新版に更新完了。
無事に終わりました。ふぅ、一安心。

さぁ、いよいよエンジン始動…

待て待て、まだ早い。

…かと思いきや、エンジンがかかる一歩手前(エアコンやラジオだけ動き出すところ)までキーを回せとな。なんだよー、焦らすなよ。

ボタンイグニッションの場合。

プリウスなど、最近多いボタンイグニッションの場合は画面上の青字「Have a button ignition?」をタップ。画面がくるっとひっくり返って、ブレーキを踏まずにボタンを押せ、と書いてあります。気が利いてるなぁホント。

さてはて、私のクルマは普通にキーイグニッションなのでくるっと回します。すると…

さぁ、始まりです!

教えてもいない車種と年式を認識!おおー、の瞬間です。かがくの ちからって すげー!


アカウント作成画面。まぁ入力項目は最低限かな。

さて、この後はオンラインダッシュボードのアカウント作成やら、事故検知時の自動連絡先などの登録が続き、すべて終わればさぁスタート。

ちなみに、最近はこういうアカウント作成系は最後に持ってくるのが定石ですな。本筋と関係ないところは後回し、後に持ってくれば今までの手順を破棄したくない心理からメールアドレス等もホホイと入力する、という話。まぁいいけどね。



その他の設定


アプリ起動後に設定できるのは以下のような項目。


アプリ起動後に設定できる項目。ニックネーム…?

普段使うガソリンのグレード(おそらく消費ガソリンを元にした費用算出に使うんでしょうね)、燃料低下時のアラートOn/Off、クルマのナンバープレート情報(おそらく事故発生時の通知に使うんでしょう)などを設定できます。

…しかし、クルマのニックネームって何に使うんだろう…。複数台持っている人とか、社用車とかで使うのかな?


結論


Automatic、さすがに汎用のBluetoothを使っていたり、多様な機種が想定されるAndroidスマートフォンが相手だからかホイホイっとカンタンには行きませんでした。このあたりはiPhoneだとまた事情が違ってスムーズだったりするのかもしれませんがね。
(やはりiPhoneはハードウェア構成が単一なので、開発側も開発しやすいと聞きます)

一方で、アプリの作りは大変親切。暗いであろうシチュエーションを想定してフラッシュライトOnボタンをつけたり、Bluetoothが自動でOnになるなど「こうあるべきだよね」を見事に体現しています。よくできてます。


ただ、一度つながってしまえば後は心配いらずです。ここまで3日間ほどトラブルなし、エンジン始動すると自動的にスマートフォンがAutomaticの存在を認識し、記録を開始してくれます。


さて次回Vol.3では、Automaticで得た情報をIFTTTを通じて色々なサービスに展開して遊んでみたレポートをお届けしようと思います。






2015/11/12

クルマは意外と賢かった、という話 Vol.1 - こんなこと分かっちゃうんだ編

Your car is smarter than you think

Automaticドングルと、アプリ。実は色々分かるんですクルマのこと。

せっかくシリコンバレーというエリアに住んでいるので、世界が変わろうとしているキッカケの部分を体感しておきたいなぁ、とずっと思っていまして。


モノと何かを上手に繋げて、今まで出来なかったことをヒョイっと出来るようにする…みたいなことがやってみたいなと色々見ていた時に見つけたのが、このAutomaticというデバイスです。

ここから数回に分けて、Automaticを中心にクルマ回りのかるーいHackレポートをお届けします。
「クルマは意外と賢かった」一連のシリーズはこちらからご確認ください。


何が出来るの?


私もこのデバイスを知ってから学んだのですが、どうやら最近流通しているクルマのほとんどにはOBD2ポートというものがあり、そこに適切な機器を繋ぐと車載コンピューターから色々な情報を得られるようです。
Wikipediaによれば、日本で販売されているクルマも2008年以降のものなら対応が義務付けられているとのこと。

クルマのメンテナンスエンジニアの方が、そこを通じてエンジンの情報などを調べるのでしょうね。

このAutomaticは、そのOBD2ポートに接続し、Bluetooth経由でスマートフォンにクルマが持つ情報を送ることができます。そして、スマートフォンからAutomatic社のWebサイトにもデータが送られ、パソコンからもブラウザ経由でドライブ記録を見ることが出来ます。


これそのものは現在アメリカでしか手に入らないようですが、似たようなモノが日本でもクラウドファンディングで販売されようとしています


どんな良い事があるの?


まだ使い始めて1週間も経っていませんが、今のところこんなことができています。

1. 実燃費が分かる、燃費改善アドバイスをくれる

走行距離および消費燃料量から燃費を計算してくれます。

AutomaticのAndroidアプリより。右下のMPGが燃費(Miles per Gallon)。ちなみに30.1MPGは約12.8km/l。

今まではガソリン補給後に、トリップメーターの数字を補給ガソリン量で割ってなんとなくアタマの中で算出していたのですが、これで一回のドライブごとに燃費が分かります。

これが結構面白くて、高速道路中心だとびっくりするくらい良い数字が出たり、逆に街乗りだと効率悪い…みたいなのが如実に出ます。

例えば、私が自宅からサンフランシスコの職場まで23マイル、約37kmほどをドライブしたときのこと。

AutomaticのWebで見る、自宅から職場まで。普段は電車通勤なので運転しないんですけどね。

走行距離の8割ほどを高速道路で済ませられるため、30.1MPG, 12.8km/lという、カタログ公称値(21-28MPG)より良い数字が出ました。

一方で、友人に誘われて近所に食事に出たときのこと。


近場のレストランまで。2.4マイル、約3km弱の距離です。
こちらはガクンと落ちて22.1MPG, 9.4km/lという数字。なるほどねー、街乗りはやはり効率悪いのねー、という感じです。


2. 自分がどのくらい燃費に良い(あるいは悪い)運転をしているかが分かる

Automaticアプリにて、ドライブ記録を見たところ
どうやって取っているのかは不明ですが、何らかの判定ロジックに基づいて検知しているんでしょうね。急ブレーキ、急加速、時速70マイル以上出した区間がなかったかを表示してくれます。

急ブレーキ急加速はガソリンの無駄遣い。そして時速65マイル以上になると、リッターあたりの効率が悪くなると解説されています。それらがあれば、「どの地点で急加速したか」とか「どの区間で70MPHを超えたか」などを表示してくれます。今後そこを通るときは気をつけようねー、ということでしょうか。


3. ドライブ記録をオンラインに残せる

先ほどもご説明しつつスクリーンショットを乗せたように、Automatic社のWebサイトにログインするとアプリで見た記録がすべて出てくるんです。

アメリカでは自家用車で社用をこなすことも多々あります。その際に経費申請などもするわけですが、この記録があれば一発で申請できちゃいます。いちいちGoogle mapsで地点間運転距離を測って…とか、ドライブ前と後のオドメーター記録して…なんていうことをする必要はありません。

セキュリティ?まぁ、気にならなくはないですが、この便利さと引き換えならそのくらいのリスクは取っても構わないと思っています。自宅と職場がバレるくらいだし。そんなの、その気になればすぐ調べられるしね。


4. エンジン異常ランプが点いた時に、一歩踏み込んだ情報が分かる

これはまだ私は遭遇したことはないんですが、みなさんのクルマにもありません?エンジン異常を示すランプ。

エンジン異常を示すランプ。私はまだ点灯させた経験はないですが…
説明書によれば、このランプが点灯した際により詳細な情報をアプリに表示させることが出来るんだそうです。通常はメカニックの方が専用のコンピューターを繋いだりして情報を得るところ、情報表示まではスマートフォンで済ませてしまうことが出来る。これだけでも安心感が全く違うと思います。

これが点灯したときに、果たして修理工場まで自分で運転していいのか?あるいはレッカーを呼んだ方がいいのか?そのくらいの自己判断ができるだけでも、十分なメリットがあると思います。


5. 事故にあった時などに、自動的に指定した連絡先に通知を出せる

もちろん、事故にあってAutomaticが壊れてしまったり、スマホが吹っ飛んで行ってしまっては実現できないと思いますが…
家族や身内、友人などの連絡先を登録しておくことで、自動的にその人に「事故っちゃった!」という連絡ができるそうです。


事故検知時の連絡先を設定

Automatic本体にGPSが搭載されているようなので、事故発生時の場所まで含めて通知が行くとのこと。これだけでも相当心強いです。


6. IFTTTと繋がる

さて、私の本命はこれです。

IFTTT(イフト、と読みます)がどんなものか、詳細はほかに譲りますが(こことかわりと分かりやすいです)、これを使ってAutomaticで得られる燃費やら走行距離データ、あるいはドライブ開始・終了といったトリガーをIFTTTに通知できてしまうんです。


「それ、何が嬉しいの…?」という疑問を持ったあなた。


とっても正しいです。それは今から考えます(笑)


まぁ、Hackなんてそんなものです。色々トライしているうちに、どれかひとつくらい幸せになれるものが見つかる…と、いいな…と思いながら、そのトライそのものを楽しんでしまおうかな、と。

手段が目的になってしまっていますが、いいじゃん。趣味なんだから。


結論

意外とクルマ自身は色々な情報をちゃんとデータで把握しているんだなぁ、と感心しきり。Automaticでは取得できませんが、他社のOBD2ツールではトルク、加速、速度など、各種センサーやアクチュエーターの生データに近い数字を取れるものもあるようですよ。


さて、「クルマは意外と賢かった」シリーズの予告です。
今回はVol.1としてAutomaticの簡単な紹介をさせて頂きました。
Vol.2にて、たぶんあまり多くの人は興味ないであろうセットアップ編を記録に残し、Vol.3にてIFTTT経由で他のサービスに連携させて遊んでみようと思います。


2015/11/05

アメリカのピタゴラ装置 - Rube Goldberg Machineとは

本当はちょっと違うようだけど


自家製ピタゴラ装置 vol.1 のフィニッシュシーン

最近、我が家で息子と一緒にピタゴラ装置を作るのが定番の宅内遊びになっているのですが。

こちらアメリカではなかなか本家のTV番組を見ることができないので、何か参考になる仕掛けはないかなぁ、とYouTubeなりインターネットなりで検索していたんですね。

そこで出会ったのが Rube Goldberg Machine (ルーブ ゴールドバーグ マシン)という言葉。
少し気になったので、調べてみました。


そもそも何よそれ?


今からさかのぼること100年ちょっと前のこと。アメリカはサンフランシスコにてRube Goldbergさんという方が生まれました。
その方は、とある風刺画というかヒトコママンガで有名になった方だそうです。

こちらの「自動ナプキン」という絵が割と分かりやすいので引用します。

Professor Lucifer Butts
自動ナプキンと名付けられたRube Goldbergさんの風刺画。引用元:Wikipedia
その仕組みはこうです。
  A. まずスープをスプーンで口に運びます
  B. それにより、この糸が引かれます
  C. それにより、レードルがぐいっと持ち上がります
  D. それにより、クラッカーが放り投げられます
  E.  それにより、オウムが持ち去ります
  F. それにより、オウムの止まり木が持ち上がります
  G. それにより、エサの種がこぼれます
  H. それにより、バケツが下がっていきます
  I. それにより、コードが引っ張られます
  J. それにより、ライターが開き火が点きます
  K. それにより、ロケットが着火し飛び立ちます
  L. それにより、鎌が糸をひっかけます
  M. それにより、糸が切られ、振り子時計が動き出します
そして、ようやくナプキンで口を拭くことができます。

文字で書くと分かりにくいですね。Rube Goldberg社のサイトに動画があり、とても分かりやすくなっています。

Rube Goldberg Machineとは「シンプルなことを、いかに複雑に実現するか」に主眼が置かれているそうです。彼が生きた時代(1883年~1970年)は産業革命後から第二次世界大戦後まで。機械化、工業化が進む世の中を揶揄した風刺画、ということが出来そうです。

この考え方は今でも生きていて、毎年「Rube Goldberg Contest」が行われています。2016年のテーマは「傘を開く」であることが発表されました。このコンテスト、評価基準も面白くて

  1. 日常、身の回りにあるもので構成されているか
  2. どれだけ笑えるか
  3. どれだけ芸術的で、うまく構築されているか
  4. どれだけ無駄に複雑か

で評価されるそうです。しかも、最低でも25ステップ以上はかけないと評価が下がってしまうとか。
傘を開くだけで25ステップって…楽しそうですね。



傘を開くためだけにどれだけ手間をかけるか?という、何というか、イグ・ノーベル賞的というか、あるいはテクノロジーの無駄遣いというか、大人が本気になってここまでやってそれだけかよ!的な笑いが、このRube Goldberg Machineの中心的な考え方かなぁ、と思います。

オンラインでも応募できるようですよ。ご興味のある方、いかがですか?


少し誤解も含んだ、独自の発展


さて、ではなぜピタゴラ装置がルーブ ゴールドバーグマシンに関連付けて語られているのか?(語られているからこそ、私がピタゴラ装置を色々見ていく中で出会ったと思っています)

これは私の推測ですが、おそらくRube Goldberg Machineを「色々なものの連鎖で、しかけがつながって流れていくさま」ととらえた人たちがいたのだと思います。これはRube Goldbergさんの意図とはもちろん異なるのだと思いますが、それはそれで独自に発展していったようです。


YouTubeで「Rube Goldberg Machine」で検索すると、いくつか出てきます。その中から私好みのものをいくつかピックアップしてご紹介します。

1. Hevesh5さんの「おみくじマシーン」


フォーチュンクッキーってあるじゃないですか。焼き菓子の。
あれを壊すだけのために、壮大な装置が組まれています。ハラハラドキドキ、ピタゴラ装置そのものです。


2. 2D Houseさんの「賢い旅に」


明確には語られていませんが、おそらくSamsungのデジカメ「NX」のプロモーション動画でしょうね。旅に出るならNX持っていこうね、というメッセージでしょうか。他にも、NXが軽いとか、連射可能とか、撮った画像を無線でタブレットに送れるよ、とか機能紹介も兼ねているのが秀逸。

それ以外にも「おお?!そう来る?」という仕掛けが満載で楽しめますよ。


3. 3Mさんの「3Mブランドマシーン」


今のところ私の一番のお気に入りがこれです。
「サイエンスは、私たちが一番大切にしている心臓部です。ほかの誰よりも、サイエンスを大切に扱っています」というメッセージとともに、科学の力で見えないものを見えるようにする、というコンセプトが説明されています。
最後のポストイットの滝(たぶん重力の可視化でしょうね)はちょっとズルいくらい圧巻です。あんなにたくさん買えねーよ(笑


結論


私がピタゴラ装置の好きな理由は「実は科学的だったり物理学的だったりすることをこっそり忍ばせた、子供が喜ぶ遊び」だから、です。

何気ないビー玉が転がる道でも慣性の法則がひそんでいたり、幾何学的な特徴が使われていたり、質量とか摩擦とかテコとか、そういうものが満載なんです。

Rube Goldberg Machineはおそらく本人の意図とは少し違う発展の仕方をしているようですが、そういう小難しいことをハラハラドキドキで楽しんでしまう、という意味では、現在みられる装置も同じようなものかな、と思います。

2015/11/04

ドローン配達の今、そして実用化は?

まるでSFのような、たぶん本当の話


Package copter microdrones dhl
DHLが2013年12月に公開した配達用ドローン "ParcelCopter", Wikimedia commonsより
GoogleがProject Wingという名前で進めているドローン配達のプロジェクトが、2017年にサービスを開始する予定…というニュース(リンク先はTech Timesという英語ニュースサイト)が入ってきました。

私が初めてdroneという単語に触れたのは、Amazonがそれを使った配達サービスを開発中…という2013年12月のニュース (同CBS)でした。その時の衝撃は今でも忘れず、「Amazonは理想の追求のためなら本当に何でもやるなぁ…」と思ったものです。

元々E-Commerceな世界で生きていることもあり興味もあったので、配達用ドローンが今どういう状況にあり、今後どうなっていきそうなのか、現段階の情報をまとめてみました。


サービスの開発状況


Wikipediaに書かれている情報によれば、配達用ドローンは2011年頃からアイデアとして提唱されているようです。それらの追跡は他に譲るとして、ここではビッグプレイヤーの状況に焦点を当ててみようと思います。


1. Amazon

先述の通り2013年にAmazon Prime Air (リンク先は米Amazonサイト)という名の無人飛行機による配達サービスを開発中と発表したAmazon。注文から30分で配達を完了するという目標を掲げ、2017年~18年のリリースに向けて開発がすすめられているようです。

少なくともWebを検索してもその後の経緯は語られていませんが、後述するFAA、米連邦航空局が進めるドローンの安全性と制御に関するタスクフォースにも参加が報じられており、実現に向けて着々と進んでいる印象です。


2. Google (Alphabet)

Google Shopping Expressとして配達サービスも手掛けているGoogleも、"Project Wing"という名前で配達用ドローンの開発を進めているようです。

Project Wingを率いるDavid Vos氏は上述のFAAタスクフォースの共同議長(Co-chair)を務めており、2017年には商用目的のドローンを実用化したい、と語っています (リンク先はロイター、英語)。


3. DHL

ドイツからスタートした物流企業DHLも、ParcelCopterという名の配達用ドローンを開発中 (リンク先はDHLのニュースリリース)とアナウンスしています。
2014年9月にドイツ北部のJuist島で研究目的の飛行を実施しており、当初は島しょ部への医薬品輸送を目的として開発されているとのこと。


で、本当に「実用化」できるの?


とりあえず飛ばして届ける、ってだけならそう難しくないけど、医療や企業内利用でない、商業的に実用的なレベルに行くには色々ハードルもあるんじゃないかと思います。

私がパッと思いつく限りでも、

  • オフィスビルや集合住宅どうするの?
    • ベランダへの配送しか手はない。単なる地図上の座標だけでなく、高さまで判定しないとね。
  • 荷物や、そもそもドローン本体は盗まれないの?
    • 最低限の対人武装は必要なのかもしれません。それと、事故・事件発生時の対応や撮影を行うパトロールドローンとかも。
  • 天候の影響は?
    • 台風の日とか、相当制御難しそう。雹なんか降った日にはお手上げでしょう。
  • 統制取らないとね
    • みんながみんな好き勝手に飛ばしてたら、いつか事故るよね。
    • そもそも救急ヘリとか優先車両…もとい優先航空機向けの劣後対応とかも要るよね。
といった問題が思いつきます。
技術で解決できる問題と、協調が必要な問題と、割り切りが必要な問題とがあると思います。

統制の問題については、FAAが立ち上げたタスクフォースでパブリックコメントを募集、また全ドローンに現在の有人飛行機向けに規定されているようなID発信機能をつけるような規制案が出されていたりと、米国内では活発に議論が進められているようです。
まもなく2015/11/20までに何かしらの提言をまとめるとのこと。


結論


課題は山積しているように見えますが、Google/Amazonといった巨人たちが本格的に取り組んでいること、実現時のメリットも大きいであろうことから、遠くない未来に実現するだろう、という印象を持ちます。
ただ、個人的な感想としてはおそらく日本では当面立ち上がらないでしょうね。そう思う理由は

  • 国土が狭く、ドローン配達のメリットが出づらい(既に当日配送とか一部実現してるし)
  • 都市部は電線が多すぎてマトモに飛べるとは思えない
  • 規制、規制、規制…
といったあたりでしょうか。

現代の巨人たちの開発競争を、楽しみに見守りたいと思います。

番外:産業用途?


ふと思ったけど、製造業の工場の中でドローン飛ばしたらすごく面白いだろうね。製造ラインという概念がドローンによって規定できるので、ものすごくフレキシブルなラインが作れそう。

元Teslaスタッフで、現在はとある企業の共同創業者さんが、Teslaでそういう工場を作る仕事にかかわっていたとおっしゃっていたな…と思い出しました。さてはて。

案外、こちらの用途の方が先に実用化されそうな気がします。

2015/11/02

既婚男性諸君、TVをPCモニター化すると色々捗るぞ

ご家族との関係改善が必要なあなた!

我が家のTV 兼 私のPCメインモニター

我が家では、私のメインPCのモニターをTVにしています。
キーボードは無線接続にして本体付属と併用、モニターは通常セカンダリのみ、つまりTVのみでPC付随のモニターは普段は使わない。

これを始めたのは以下の理由からです。


  • Skypeで実家に子供の顔を見せるとき、PC前の50cmだと近すぎてツライ(子供はよく動くんです…)
    • TVなら自然と2mくらい離れるのでWebカメラからの距離を取れ、広角で撮れる
  • 家の誰もがさほど頻繁にはTVを見ず、せっかくサイズが大きめでFullHDなのにわりともったいない
  • いずれ来るであろうSmart homeハブとして機能させるにはTVに付けてみんなが見られるほうが便利になると思った(残念ながら我が家は今現在はまったくSmartじゃないですが)

しかし、後から分かったことなのですが、この構成は既婚男性ほどオススメじゃないかな、と。


なんで?



その理由。

1. PCに向かっている時間が、家族との時間に変わる

奥さんやお子さんに「なに、またパソコン?」「お父さん、遊ぼうよー」とか言われてません?

私は机に向かってる時にやってたこととTVに向かってやってることは何も変わってません。
Yelp見たり、Facebook見たり、Google maps見たり、時にはプログラミングしてたり。

でも、多分、家族にも見えるディスプレイでやってると安心感があるんでしょうかね、不思議なことに何も言われないどころか


  • 息子がFacebookタイムラインの動画見つけて「あれなにー?」とか
  • 奥さんが私の読んでるWebニュースを見て「ああ、これねー、友達がさぁ…」のように会話が始まる
  • プログラミング見て奥さんが「何か難しいことやってるねー」と声をかけてくれたりとか

家族との対話のキッカケになるんです。また、机(=たぶん壁に向かって設置してますよね)に向かうのとは対照的にTV使用の場合はソファにいるので、空間に向かっている。
この差により、相手に与える心理的な印象(話しかけやすい?)も影響しているのではないかと思います。


2. 一緒にオンラインショッピングが出来る

もちろん私がPCに向かう理由のひとつに「ショッピング」もあります。

で、TVに向かってAmazonなどを開いていると、奥さんから「あー、あれ買おうと思ってたんだけど一緒に買ってもらっていい?」という感じになります。


で、その場で検索して「どれ?」みたいな感じで決めていく。
これ、割と便利です。

もちろん机に向かっている最中に「今からAmazonで買うけど何か買うものある?」と聞いてもいいんですが、そういう時に限って思いつかないんですよね、買うべきもの。


3. 家族Skypeで効果絶大

これはそもそも最初から狙ったことではあるんですが。

TVの上にWebカメラつけてSkypeすると、カメラと人の間に距離ができるので必然的に室内を大きく見せることができます。

相手が日本の実家とかだと、これが便利なんですよねー。

子供は動き回るけど基本的に映り続けてくれる。
4人くらいなら、なんてことなくフレームに納まる。

きっとじーちゃんばーちゃんは喜んでくれるんじゃないかな。



結論


…何?既婚男性特有の、アレとかソレとか事情がある場合はどーすんだ、と?

…えーと。スマホでやんなさい。ただし指紋認証は必須ですぞ。

2015/11/01

カリフォルニア州の運転免許証にまつわるあれこれ

アメリカ在住日本人の定番blogネタ、運転免許証関連について、私も真似てまとめておきます。
なお以下の情報は2015年11月に、2014年時点のことを振り返って書いたものです。その後は制度や関連法規が変わっている可能性があります。


Source: Google maps

1. そもそも要るの?

よく語られている話ですが、改めて。調べたところによると

  • 一応、日本で取得する国際免許はカリフォルニア州でも有効
  • ただし別の法令で「カリフォルニア州に入州してから10日以内に運転免許を取得すること」という定めもある(たぶんアメリカ国民しか想定してない)

という状況のようです。そして聞くところによると

  • 教員のサバティカルなど1年程度の滞在・駐在の場合、免許を取得せずに本帰国する人もいる

ようなので、取らない人もいるようです。ただ、日本と同じく免許証は身分証明書として機能するので

  • 酒やタバコを買うときの年齢確認:特に日本人は幼く見られがちなので、酒買うときはほぼ必須
  • クレジットカードの本人確認:クレジットカード決済時に身分証明書の名前と一致するか時々確認される

ので、あると格段に便利。そして取得に当たっては

  • 自分のクルマ、ないしレンタカー(アメリカのDMVには教習車などありません)
  • 自動車保険(レンタカー保険でもカバーされることがある模様。詳しくはレンタカー会社に相談を。たぶん "I'd like to take a driver license exam with this. Is it possible?" とか)
  • Social Security Number(理由があって取得できない場合には不要:駐在員ビザでアメリカでの納税が発生する場合は必須なので、ないと免許試験受けられません)
  • ビザ書類(パスポート、I-797(Lビザの場合))ないし永住権証明

が必要になります。特に保険はそこそこ費用もかかりますね。

これまで私は以下の状況で免許が必要となりました。

  • 交差点の左折についてマズかったときに覆面パトに捕まった時
  • カメラで監視された交差点において、赤信号右折時に一時停止不十分で違反取られたとき

アメリカに住んでいるとほぼ毎日運転が必要になるので、その分交通違反リスクや事故リスクも高まります。
私は日本では月1~2回の運転でゴールド免許でしたが、在米1年で3回警察のお世話になっています…。
それらに鑑みて、取得の判断をされてはいかがでしょうか。

個人的には、1年以上住む予定で、米国内で納税が見込まれる(SSNをどうせ取る)なら取得した方がいいと感じます。


余談ですが、カリフォルニア州の「10日以内に取れよ」というのは外国人にはほぼ不可能なのでスルーするしかありません。
連邦機関(SSN発行)の遅さが原因で州の法律を遵守することができない、という状況です。まぁ仕方ないですな。

2. 免許取得への流れ

大まかにいうと以下のような感じ。
  1. Webで筆記試験の予約をする(私の時は予約なしでも行けたようですが、今は必須になったようです)
  2. (本気でやるなら)DMVで配布されている Handbook (リンク先はCA州DMVのハンドブック配布ページ)を読み込む(私は全読しましたよ。眠くなったけど)
  3. 筆記試験に合格し、練習用免許を交付してもらう(確か有効期限3ヶ月)
  4. 仮免の期限内に実技試験に合格する
  5. 何もトラブルがなければ(ここ重要)、仮免許証が発行され、後日免許証が郵送されてくる

1. 筆記試験 (Written test)

英語と日本語で受けられるようですが、日本語だと問題数が増える(交通標識の意味を問う問題)ようです。
また、妙な訳があり答えに迷う問題もあると聞きます。私は英語で受けました。さほど難しい英語はないし、Handbookを読む過程で辞書を引いて専門用語(Pavementが舗装、とか)を把握しておいたので全く問題なし。

ちなみに商用でない一般免許証はClass Cというものです。

私が受験した2014年現在、筆記試験の場所(別に個室とかじゃなく、待合ロビーの一角のオープンスペースに机があるだけ)にコンピューターが導入されはじめていました。もしかしたら今後すべてコンピューターベースの試験になるのかもしれません。

また練習問題もネットにいくつか落ちています。
California driver license written test practice などで検索してみてください。


初回受験の場合は36問中30問以上、更新の場合は18問中15問以上の正答で合格。その場ですぐ採点してくれます。

合格すれば、練習用仮免をその場でゲット。できれば、その場ですぐに実技試験の予約をすることをオススメします。
"Can I take a reservation for behind-the-wheel test?" 

2. 実技試験 (Practice test または Behind-the-wheel test)

自分でクルマを持ち込む必要があります。レンタカーまたはマイカー。
そして、最近は「免許を取得してから1年以上経っている人の運転で来なければならない」というルールを徹底しているDMVオフィスがあるようです。もしかしたら全オフィスかも。

私の時は私一人で行って普通に受験できましたが、私の同僚は「ダメ。ゼッタイ」状態。建前上は、受験者の運転だけでDMVに来られるはずがないですからね。

しかし同行者には試験終了までお待ちいただくことになるので、なかなかハードル高いです。身内に居れば一番いいんですけどね。


さて、試験内容はまぁ Handbook に書かれていることが実践できているか、ということ。
特にポイントは

  • Stopサインできちんと一時停止しているか
  • 制限速度を守っているか
  • 交差点で左右をよく見ているか
  • 車線変更時、きちんと振り返ってみているか(アメリカは車線が広いので死角が日本より大きい)
  • 歩行者が道路を渡りそうなとき、きちんと一時停止できるか

というあたりのようです。なお、これらは一つでも違反すると即刻試験中止になる厳しい要素。
試験官にドヤ顔で「落とせるもんなら落としてみろ」くらいの気持ちで望みましょう。

私はSan MateoのDMVで受験しました。受験直後にGoogle mapsにコースを残していたのでここに掲載します。
なおこれとは異なるコースであるケースもあるようです。




最大のポイントは、一時停止時は止まってから3秒数えることと、直線道路でも左右をよく見ることですね。


3. 合格後、免許証受領前

さて、ここが最大の難所デス。実は。

首尾よく筆記、実技ともに終わったとしても、決して安心してはいけません。
スムーズに免許証が送られてくることはまずありえないと思ってください。

DMVという機関は、そのくらい評判が悪いです。

運のよいことに私自身は非常にスムーズに送られてきたのですが、私の同僚は3ヶ月待っても来ず、ビザ関連の書類を郵送し、電話し、それでも送られてこず、また電話し、つながらず、書類をFAXし、電話し、つながらず、やっとつながって、それで送られてきたそうです。

もうこれは根気よくやるしかありません。英語での電話は怖気づくかもしれませんが、それでもやらなければなりません。
ひたすら祈りましょう…。



3. 結論


と、いうことでした。皆さんの幸運を祈ります。





2015/10/31

Starbucks Coffeeの注文アプリを試してみた

かなり便利だった

Screenshot from Starbucks Android App

2015年9月22日より、Starbucksが Starbucks Mobile Order & Pay (リンク先はStarbucksのニュースリリース)を開始しました。端的に言えば、アプリで注文してお店を指定、出来上がる頃に行けば待たなくて済む、というもの。

今年の夏にシアトルのStarbucks Reserve Roastery & Tasting roomを訪問し、当地限定のスターバックスカードを記念に購入して以来、サードウェーブ系コーヒーからスタバに戻っていた身としては朗報。

それにオンラインと実店舗の連携とか融合みたいなサービスにも興味があるので、ただの使用レポだけじゃなく、お店のオペレーションまで注目しつつ体験してみました。


1. 準備


スタバカードを登録した状態


何はともあれスマートフォンアプリのインストールをしなければ始まりません。
Google Play StoreからStarbucksで検索しダウンロード、そして手持ちのスターバックスカードを登録。
※ちなみに、このアプリがあればカードを持ち歩く必要はありません。アプリ上でバーコードを表示し店頭のバーコードリーダーに読ませれば決済できちゃったりします。便利。
 もちろん、クレジットカードを登録しておけばチャージ(英語ではreload)もアプリで一発。


この時点でだいぶ便利。でも、ここで終わっちゃぁツマラナイ。


2. 注文

アプリ左上の3-bar menuからOrderを選択し、注文カテゴリから商品を選んでいきます。
フードやビンのドリンクなども選択肢にあるのがすごい。また、注文履歴から「あの日と同じもの」という注文も可能です。


 隠しメニュー(?)のEspresso Frappuccinoがあるのが嬉しい


今回は私の2番目のお気に入り、Espresso Frappuccinoを選択。
このEspresso Frappuccino、普通のお店ではメニューに書いてないんですよね。時々スタッフさんも作り方を知らないようで、店長さんに聞いて作り始めることもしばしば。

そしてここ、ちょっとUIが分かりにくいですが、商品ページを下にスクロールするとカスタマイズオプションが大量に表示されます。

サイズはもちろんEspresso shotの追加、フレーバーやトッピング、ミルクの種類などなど。ほかの商品だったらもっといろいろあるのかも?



注文確認して店舗選択

支払い方法は登録済みスタバカードでワンタップ。楽ちん。これで受付に並ぶ必要がない。

そして秀逸なのは店舗選択。現在地から最も近いスタバを自動で判定してくれるのと、マップ上から選択も可能。どこかに出かける際にも便利便利。

3. 受け取り 

さて、注文が終わればあとはお店に向かうのみ。

…私はお店のオペレーションが見たかったので、店舗の中で注文確定ボタンを押しましたが…。



お店のスタッフさんが、POS横にあるプリンターから何やら白い紙片を取り出してカップに張り付けました。

それが、これ。



ふむ、なるほど。
普通に受付で注文すると、スタバのスタッフさんはカップにペンで書き込みますよね。
それをラベルシール化した、ということ。

かつPOS横のプリンターという、通常の時間なら必ずスタッフがいる場所に印刷する。これで注文の作り漏れを回避。

かつ、受付スタッフはそれをカップに貼るだけ。ドリンクを作るスタッフは、ほとんど店頭受付と同じオペレーションでドリンクを作ればいいだけ。


なるほどねー。


これなら全店展開も楽だわな。よく考えられている。


待つこと3~4分ほど、私のEspresso Frappuccinoが出来上がり、受け取りカウンターの内側に置かれました。

「それ、俺のじゃん?」

と声をかけると

「Jin?」

と名前を確認され、笑顔で頷いて完了。ふむ、なかなかに円滑ですな。


結論

注文タイミングを見計らえば、相当スムーズにお買い物が可能っぽい。


  • 電車内で注文作っておき、電車降りたら注文送信。オフィスまで歩く途中でゲット、とか
  • オフィスで注文しておき、店舗に着くころには出来上がり、とか
  • 家で注文して、店舗についたら出来上がり、とか

けっこうありがたいですな。便利便利。