2021年4月に日本から米国に入国した話
必要要件はシンプル
カリフォルニア州が定める入国時の制限(出典はこちら) |
2021年4月17日に日本からカリフォルニアに戻ってきました。この入国に必要だった手続きを記録しておきます。今後、日本からカリフォルニアに入る方の参考に少しでもなれば幸いです。
※いうまでもないことですが、こうした制限は時々刻々と変化しています。ご自身の渡航のタイミングで最新情報をチェック頂きますようお願いします。
ザックリまとめると、以下の通りです。
- 渡航日から3日以内に実施した検査の陰性証明、もしくは直近90日以内にCOVID-19に感染し快復したという医師の証明
- ワクチン未接種の場合、米国到着後3~5日以内に検査を受ける
- ワクチン未接種の場合、検査結果に関わらず7日間の自主隔離(検査を受けていない場合は10日間)
検査に対する要件
さて、日本にいる間にやらなければいけないことは陰性証明書の取得です。4/14時点で、CA州は「ワクチン未接種であれば出発の1~3日前に検査を受けること」とあり(下記、黄色のハイライト)、ワクチン接種済みの私向けの規定はないように見えます。しかし、平行して「CDCのガイドラインに従え」とも記載があります(同、赤のハイライト)。
CA州のTravel Guideline |
で、CDCのOrderを確認すると、2021年1月28日付にて以下のような記述になっています。
CDCのOrder |
ちょっと表現が微妙なのですが、「... must be a viral test that was conducted on a specimen collected during the 3 days preceding the flight's departure from a foreign country (Qualifying Test).」とあります。つまり、出発日の3日前に採取された検体を用いたテストで陰性であること、という規定です。
この「出発日の3日前」がなかなか微妙なのですが、私の場合4/17 18時のフライトなので、3日前というと4/14となります。よって、4/14に検体を採取すればよいようです。
(日本への入国は「搭乗便の72時間前」という表現だったので、例えば4/17の18時のフライトで日本に来る場合、4/14の18時以降に検体採取が必要です。日本の方がより短い時間枠を設定している、ということになろうかと思います)
日本で受けられる検査サービス
「PCR検査 海外渡航」などで検索すると山のようにサービスが出てきますので、タイミングや費用、お好みの検査方法(病院や検査施設を一切訪問することなく検査が完結するサービスもあります)を選んでいただくのが良いと思います。
私は、本当なら病院などを訪問し、検体採取時間をコントロールでき(=確実に米国が求める要件を満たす)、かつ検査結果と証明書を翌日以降にメールで送ってもらう)サービスを探したのですが、そうした対応のものは見つかりませんでした。
また。病院を訪問するタイプの検査はおおよそどこも3万円以上の費用が請求され、保険が適用できない検査としては少々フトコロが痛みます。このため、郵送事故の不安はあるものの、検体を郵送で送り結果をメールで受け取る「にしたんクリニック」の検査を受けることにしました。
クリニック自体は美容整形外科のようですが、商売が上図なようで、電車内の中吊り広告でも宣伝していたりと商売っ気マンマンです。しかしながら、サービスとコストの観点から決して悪くないサービスと思います。もちろん、検査をきちんとやってくれているかはこれはもう信じるしかないわけですが…。
検査費用は16,500円+陰性証明書5,500円+検査キット送料550円で税込み22,660円、これに検体採取後に送る費用が掛かります。後述しますが、私の場合は検体採取を4/14の夕方遅くに実施したため(陰性証明書の発行にはビデオ会議を繋いで看護師が見ている前での採取が必要)、米国入国の要件を満たすには「ゆうパック翌日午前着指定」が必要で690円かかりました。これは検査キットの中で案内されている方法とは異なるため、注意が必要です。
申し込みから検査結果受領までの流れ
検査キット。Webでの申し込みの翌日に届きました。 |
検査の流れは以下のようになります。カッコ内は出発日からの日数です。
4月2日朝(-15) 検査の申し込み、支払い
4月3日午前(-14) 検査キット到着
4月14日18時半(-3) Google Duoで看護師さんと繋いで身分証明書で本人確認、検体採取
4月15日午前(-2) ゆうパック 翌日午前着指定で検体を発送
4月16日午前(-1) 検体が無事に配送されたことを確認
4月16日夕刻(-1) 検査結果と陰性証明書が別々のメールで届く
私のミスは検体採取のためのGoogle Duoによるビデオ会議の時間予約でした。てっきり日本と同じく出発便の72時間前が要件だろうと思い込んでいたため4/14の18時以降で予約を取ったのですが、前述の通り米国の指定は「出発日の3日前」のため、4/14のもっと早い時間、郵便局が開いている時間に検体採取をしても問題なかったはずです。
もしそれができていれば、検体採取後、すぐに郵便局に持ち込んで送れば、おそらく検体の発送費を300円くらい削減できたかな、と思います。 しかも検査キット同梱の返送箱がかなり小さく、ゆうパックの送り状を貼り付けできないため追加で封筒も購入せざるを得なくなるという体験もしました…。無駄や。
まぁ、ゆうパックにしたことで確実に到着する保証もあるし、トラッキングもできるし、で良かったかな、とも思っていますが。
キットの返送箱。普通郵便や速達でよければこのまま出せます。 |
陰性証明書とチェックイン
検体の配送完了通知から6時間ほどで、メールにて陰性証明書が届きました。
日本に入国する際には検査結果の紙が必要でその紙も入国審査の前に回収されましたが、米国側は「紙または電子的な形」と書かれているので、必ずしも紙は必要ではないようです。ただ、何かトラブルがあっても嫌なので、私はセブンイレブンのコピー機で印刷が可能なセブンネットプリントサービスで印刷しておきました。陰性証明書をメールで受け取ったら、そのままスマホから印刷をかけられるので便利です。
陰性証明書。万が一を考えて印刷しておきました |
また、私が利用したUnitedは、そのマイレージ会員向けのアプリの中で陰性証明書のPDFをアップロードすることができます。一応事前に実施してはおいたのですが、結局手荷物を預ける際に「見せてくれ」と言われました。その際は紙でなくともよいとのことなので、印刷は非常時用(e.g. スマホの電源が入らない、等)目的のみですね。
チェックインについてはいつもの通りスマホアプリまたはKioskで可能です。いつもとは異なり、こんな感じでの「陰性証明書を持っている / 医師の署名入りの回復証明書を持っている」や「機内でマスクを着用することに同意する」といったステップが追加されていました。
荷物のチェックインや保安検査、出国審査等は特に変わったところはありません。いつも通り、顔認証ゲートでサクッと通過。
米国での入国手続き
さて、機内からSFO着陸後の流れは、びっくりするくらいいつも通りでした。
・機内で追加書類なども配布されない(税関申告書類のみ)
・入国審査もいつもと変わらず
・体温測定すらない
・手荷物受取後も特別な検査なし
アメリカは渡航者の陰性証明書のみで入国できる状態です。すでに国内で蔓延しており水際対策はすでに遅い、という判断なのでしょうか。あるいは、ワクチンの普及に全力を挙げて取り組んでおり、集団免疫獲得が先、という判断なのでしょうか。
なんにせよ、苦労が少ないのは良いです。
私はワクチン2回目も接種済みなので、これ以外何もありません。帰国後の自主隔離も不要。
冒頭のスクリーンショットにある通り、未接種であれば3~5日以内に検査を受けること、その検査で陰性であれば7日間、ないし未検査であれば10日間の自主隔離が必要ですが、それを追跡するアプリ等もありません。
以上、米国への入国手続きの記録でした。今後、日本から米国に戻られる方の参考に少しでもなれば幸いです。