時差ボケ抑制サプリ FlyKitt を試してみた

本当に時差ボケはサプリで予防できるのか?

Fount社が提供する時差ボケ抑制キット FlyKitt(出典: flykitt.com


私は仕事柄、日米を往復することが多いです。少なくとも年に2回、多い時には6~7回行ったり来たりすることもあります。
(私の周辺には、もっと頻繁に往復されている方もおられますが…)

さすがにこれだけの頻度で行き来していると、時差ボケへの対処方法も身についてくるのですが、それでも到着後の数日間は夜眠れなかったり、昼間に眠くなったりと、仕事のパフォーマンスが出せないことも多々あります。

そんな中で、とある友人が「これで時差ボケが全くなくなりました」と紹介していたのがFlyKitt。基本的には時差ボケ抑止サプリなんですが、ユニークなのが以下。

  • モバイルアプリにフライトスケジュールと「アメリカと旅行先それぞれで寝たい時間、起きたい時間」をセットすると、いつ、どのタイミングで食事をとり、どのタイミングでどのサプリを飲めばよいか全て指示してくれる
  • サーカディアンリズムを考慮し、ブルーライトカットのメガネ(度なし)を提供してくれる


サプリもビタミンB6/B12やオメガ三脂肪酸、メラトニンなどを含む種類もあり、体感的には私自身が実践している時差ボケ軽減策とカブる部分もあり、信頼できそうなので試してみました。これを書いている時点でカリフォルニアから日本に到着し24時間ほどが経過したところなんですが、確かに時差ボケによる疲労がかなり軽いです。

本ポストで、その詳細をご紹介しようと思います。時差のある環境で行き来が多い方は、是非ご検討ください。
(ただし、残念ながら、米国向けにしか出荷はしていないようです)


1. まずはオーダー

送られてくるサプリ一式。筆者撮影


初回ユーザー向けのキットは$99で、以下が含まれています。
  • 1往復分のサプリメント一式
  • ブルーライトカットメガネ(度なし)+メガネ拭き
  • あるサプリを飲むために使うインスタントコーヒー(カフェイン源)
  • トラベルポーチ
以降はサプリのみの補充をオーダーできるようです。このサプリが全部で4種類あり、種類ごとに飲むタイミングや個数が変わってきます。


ちなみにブルーライトカットメガネはレンズがめちゃオレンジ色で、青色の完全補色です。巷のブルーライトカットメガネはメガネとして自然に見えるようなるべく透明に近づけたり、青色を吸収するのではなく反射させたりしていますが、このオレンジはもう完全に青色を吸収する色です。ほぼサングラスな見た目であり、日常使いにはあまり向きませんね。

FlyKitt初回キットに同梱されてくるブルーライトカットメガネ。
かなり強いオレンジ色(筆者撮影)

ちなみに私は過去にメガネ屋に勤めていたことがあります。ここまでオレンジではなかったように思いますが、強くカットする度付きレンズも扱っていましたので、度付きが必要な方はブルーライト60%カットのレンズでメガネを用意するのも良いかと思います。私は飛行機の中くらいなら度無しでも過ごせるので度無しで対応。


なお私は出発日の2週間ほど前にオーダーしたのですが、1週間経っても発送連絡がこないので問い合わせてみたところ、この会社はLos Angeles拠点で製造及び物流もその近郊で行っているとのこと。おりしもEaton Fireを中心とした複数の大規模な山火事があった地域が近く、その影響で出荷が遅れていたとのことでした。通常だと2~3日かかる配送をカスタマーサポートの責任者の人がお急ぎ便に変更してくれて、幸い、私の出発日の前日に無事に届いて試すことが出来ました。

2. モバイルアプリの役割

FlyKittの最大の特徴がモバイルアプリ。これが秀逸で、サプリの種類や飲む数をわざわざ覚えておかなくてよいような作りになっています。

利用の流れは、まずは旅の登録。フライトの日時、出発地および目的地それぞれで何時に起きて、何時に寝たいかを設定します。それを受けて、食事とサプリのスケジュールが決まるようです。

旅程を設定したらこのようなカレンダー形式で、いつ食事を取り、いつどのサプリを摂ればよいか全て指示してくれます。


時間の表記も出発地ベースと目的地ベースを簡単に切り替えられるので時計合わせもしやすい。

3. サプリ摂取は旅立ちの1日前から

私のフライトは2/1の3:30pm PST過ぎにサンフランシスコ空港を出発、2:55am PSTつまり日本の午後8時頃に成田空港に到着する予定。サプリ摂取はフライトの前日、1/31から始まります。食事の時間と、その際に採るべきサプリを表示。


スマホアプリのプッシュ通知を有効にしておくと、スマートウォッチでもこの通り通知してくれますので飲み忘れしにくい。良いですね。


4. こまめな食事

いざ出発日。モバイルアプリの指示通りに食事とサプリを採っていくわけですが、これが結構細かい。出発日と到着日は一日5回くらいの食事とサプリとなっています。

私の場合は以下のようになっていました。

2/1 出発日
 朝6:30am 朝食と金色のサプリ
 10:30am 軽食と金色のサプリ
 2:00pm 軽食と赤色&金色のサプリ
 (3:40pm 飛行機に搭乗)
 4:00pm ブルーライトカットメガネ着用
 6:00pm 1時間半の睡眠
 7:30pm 食事と赤色&金色のサプリ

こんな調子で続いていくので、1回の食事の量は少なめに抑える必要があります。おそらくはこれも時差ボケ調整の一環なのでしょうね、カロリーを摂取しすぎないように。食事の内容についても「高タンパク、低炭水化物」を意識するよう促されます。曰く、飛行機での移動中は活動量が減るため炭水化物は少なくて良いのだとか。


余談ですが、アメリカのカプセルや錠剤は、どうも日本人には大きいように思います。このサイズのカプセルを一飲みに採るのは、なかなかに大変…私にとっては水なしでは飲めないサイズ感です。

ちなみにサプリの成分構成はこんな感じ。あまり詳しくないのですが、ビタミンやマグネシウム、オメガ三脂肪酸?など。効能としては抗炎症効果などが中心のようです。あとMellowという青いサプリにはメラトニン=睡眠導入ホルモン剤も含まれていますね。

モバイルアプリで指示された内容をタップすると、その時に摂取するサプリの詳細が見られます。


食事のタイミングはサーカディアンリズムのシフト=時差調整の効果があるよ、Protectにはフライト特有の酸化ストレスを軽減し抗炎症効果があるよ、Sustainも抗炎症効果があるよ、といった具合です。

5. サーカディアンシフト

アプリの中では、より細かな効能の説明も読めます。バイオリズムみたいなグラフは、要するに目的地である東京の太陽のサイクルと私自身の体内時計のズレを表示していて、食事のタイミングやサプリによってこのリズムを一致させに行こうとしている、ということが説明されています。なるほどねぇ。


そして到着後。寝る時間と起きる時間も指定され、起きたらカフェイン採って目を覚ませ…ということなのか、これまた同梱のインスタントコーヒーに甘味料入りのサプリを溶かして飲めとの指示がありました。



で、効果のほどは?

このセクションを書いている現在、私は日本滞在4日目です。このくらいの時期、米国→日本に渡航した後は比較的時差ボケは軽いことが多いのですが、それでもやはり最初の1週間ほどは日が暮れた後はすぐに眠くなり、また日中も疲れが残りボンヤリと脳に霧がかかったような状態が数日続くことがほとんどです。

しかしながら、今回は全く様子が違う。到着した翌日の月曜日からオフィスに出て仕事をしていたんですが、脳の冴え具合が全く違う。時差ボケ的な要素は全く感じられませんでした。夜の日本到着、そのままシャワーを浴びてベッドで一晩寝て、その朝からフルスピードで仕事ができる感覚はかなり新鮮です。かなりオススメ。

FlyKittを販売するFount社のWebサイトによると、創業者は元々米陸軍の出身で、人間のパフォーマンスを向上する目的のバイオテックの研究をしていたとか。確かに長距離を移動して配属される兵士のパフォーマンスは、軍隊としての成果を大きく左右するであろうことは想像に難くありませんね。そうした技術を民間に役立てよう、というのがFount社の理念のようです。


東行きも、乞うご期待


1回の購入で1往復分のサプリが届くので、次の日本→米国、特に東行きは時差ボケが強く出やすい=到着後すぐに眠くなり、昼間に寝てしまって夜中に全く寝付けないというようなことが多いので、またこのサプリにお世話になろうと思います。どの程度軽減されるのか、今から楽しみにしています。

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